[音楽/経済]SOUND 1st. 西宮店閉店―CD経済の危機

前半はローカルな話になりますので関係ない方は読みとばしてください。

2月28日、2004年5月に開業した、阪急電鉄西宮北口駅構内にあるサウンドファースト西宮店が閉店しました。(( 3日から23日まで、アウトレットセールを行うため一時的に開放されています ))

店頭写真
最終日の店頭

サウンドファーストとは、阪急電鉄100%出資の阪急リテールズが運営するCD小売販売チェーン店です。店舗規模は小~中規模ですが、品揃えは他の販売店と比べ多めで、取り寄せも自社ネットワークを活用し、最短1日で届くこともあるといった魅力もあります。

サウンドファーストはこの2年近くにわたり事業規模の縮小を図っており、合計で7店舗が閉店となりました。現存する店舗のうち、サウンドファースト単独のものは梅田店1店舗のみですが、この梅田店も2011年春に閉店することが発表されています。

西宮北口にはデッキ直結の大型ショッピングセンター『阪急西宮ガーデンズ』があり、この中に大手CDショップチェーンのHMVが入っていますが、その影響ということもあるいは考えられるかもしれません。

ローカルな話題はここまでにしましょう。問題は、なぜ西宮店は消えたのか。

今や時代はダウンロード販売。音楽業界においてインターネットでいう“プロバイダ”にあたる歌手でさえ「配信限定シングル」なるものを出すくらいですから、CDの流通量が年々減ってきていることは周知の事実です。オリコンのシングル年間ランキングを見ても、嵐とAKB48でTOP10を独占しているという状況が、市場規模の縮小を物語っていると言えましょう。

日本レコード協会によれば、2010年は景気の不透明感からか、CD・ネット配信・着うたフルほかモバイルサービスの利用率は軒並み減少したものの、2009年に比べ若年層でのネット配信利用率が増加し、反対にCD購入率が減少したとの調査結果が出ています。一方で、CD利用者も若年層の利用率が多い模様。また、CDショップはECサイトより利用率が高く、若年層の利用回数が突出して高くなっています。[1]

つまり、『CDの時代は終わりつつある』ではなくて、『CDも売りようによれば生きていける』ということなのです。



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コメント

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身近にあるCDショップがまた一つ減ってしまい、CDという媒体が古くなりつつあることを思い知らされた管理人なのでした。


  1. 2010年度 音楽メディアユーザー実態調査報告書より  ^